能登のために 石川のために 走って応援ありがとう
開催地の石川県加賀市は美しい海岸線と山々に囲まれた自然豊かな地域です。また古くから歴史を文化が豊かな地域で、歴史的な建物や神社仏閣が多く残されています。国内有数な温泉地としても有名で山中温泉、山代温泉、片山津温泉の加賀温泉峡が広く知られています。 そんな自然豊かな歴史的な地域「石川県」で今年1月1日、石川県にてマグネチュード7.6という大規模な能登半島地震が発生し、死者300名以上、住宅全壊半壊は約2万5千棟という大きな被害をもたらしました。 比較的被害が少なかった加賀市は、能登半島地震後観光客が激減してしまいましたが、今春加賀温泉駅の新幹線の開通でアクセスが抜群に良くなり、小松空港からの利便性もあり、徐々に地域の活気を取り戻しつつあります。 2025年UTMBワールドシリーズ開催で世界各国から多くのランナーが訪れ、加賀市の素晴らしい山岳フィールドを体感し、石川県の歴史や文化、温泉や食を堪能して頂き、再び家族や仲間たちと石川の地に訪れて頂けることを祈念しています。
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古代から続く知られざる美しい山々
石川県にある山中温泉は、開湯から1300年の歴史があります。レースの舞台である山中温泉には、富士写ヶ岳、大日山、鞍掛山からなる河南三山と呼ばれる雄大な里山が連なり、360度を見渡せる絶景の稜線トレイル、美しい新緑のブナの原生林を見ながらの急登、健やかに流れる渓流沿いのシングルトラック、木の根っこやガレ場のテクニカルな下り、メンタルに打ち勝つ長い林道、歴史を感じる厳かな散策路等、日本ならではのトレイルコースに、世界各国のランナーたちは感動することでしょう。
開湯から1,300年の歴史を持つ秘湯
スタート、ゴールの地である山中温泉の歴史は古く、約1,300年前に奈良時代の高僧・行基が発見したと伝えられています。行基は丸太に薬師仏を刻んで祠を造り、温泉のお守りとしました。多くの人が山中を訪ね、その湯で病と疲れを癒したとされます。 イベント会場の中心にある総湯は菊の湯と呼ばれ、男湯と女湯が隣同士に建てられています。
奈良時代から時は過ぎて平安末期の治承の頃。能登の地頭・長谷部信連は一羽の白鷺が傷めた足を山陰の小さな流れで癒しているのを見つけます。その場所を掘ると5寸ばかりの薬師如来像が現れ、美しい温泉が湧き出しました。信連はここに12件の湯宿を開き、それが山中温泉旅館の始まりと語り継がれています。
さらに長い時を経た元禄の頃。俳聖・松尾芭蕉が弟子の曾良を伴って日本各地を旅した奥の細道の途中、元禄2年7月27日に山中温泉を訪れています。芭蕉は山中の湯を、有馬・草津と並ぶ「扶桑の三名湯」と讃え、「山中や 菊は手折らじ 湯の匂ひ」の句を読みました。
9日間も山中に逗留した芭蕉は、薬師堂を詣で、温泉につかり、風光明媚な景色を心から楽しんだと言われています。以来300年余の時が流れた今もなお、ここ山中の地にはこんこんと湧く出湯と豊かな自然、日本の美と心が受け継がれているのです。